平成25年7月22日~26日 本堂の瓦、修理、葺き直し
7月22日~26日、本堂の屋根瓦の葺き直しをしました。
本堂の屋根瓦の「降り棟」が、徐々にずれてきていました。このままだと下の平瓦も共にズレで落ちてしまう恐れがありますので、「降り棟」を一度はずし、葺き直す工事をしました。
本堂の瓦は、「瓦の町」として知られる愛媛県今治市菊間の瓦です。菊間では、神社の狛犬も瓦で出来ている瓦の町です。寒い気候でも絶対に凍てることがないということで本堂再建の折、選定された瓦です。阪神大震災、その後少しずつずれてきているようで、ずれた隙間から雨水も入り、放置できない状態になっていました。(50年前、60年前、冬になると瓦が凍てて、ひび割れがよくあり、雨漏りもよくしました。ヒートアイランド現象で、今では豊中では凍てるような冷え込みはないでしょうが)
瓦職人さんに本堂の樋掃除もしてもらったので、瓦葺き直しとは別途、樋を受けている本堂前の水鉢の掃除もしました。
瓦葺きと言い、水鉢掃除と言い、一枚一枚、一個一個、丹念な作業でした。この暑さの中でコツコツ作業する姿は、感心するばかりでした。出来上がってきれいになると、それまでの積み重ねの苦労が見えなくなってしまいます。
「今、目の前に見えているもの」から、「もう隠れてしまっている、今に至るまでの積み重ね」を想像できる力を持ちたいと改めて感じた、この夏の職人さんの作業でした。