平成26年6月の言葉 「機を逃さない」
平成26年6月の言葉 「機を逃さない」
境内の雑草を見て思うことがあります。雨の機を逃さず芽を出し、伸びてゆくことである。これほどに「機を逃さない」現象は無い。不断の努力の結果なのでしょう。
4月、5月、6月と境内の草抜きに追われる日々が続きます。日照りの間は気配も見せないのに、一度雨が降ると、「機」を得た草はいっときに伸びてきます。手に負えない伸び方です。
少し忙しくしていると、境内が雑草だらけになってしまいます。
「おまえも必死で生きているのに悪いなあ」と声をかけながら草抜きをしますが、草たちの「機」を得た伸び方にはいつもながらも、感心せざるを得ない日々です。
草たちは、「機」を待って伸びていきますが、そのために、じっと自分の中に、伸ばすための力を蓄えているもののと思います。
私たちも普段からじっと力を蓄えているでしょうか?
不断の努力をしないで「機」を逃すのは当然の帰結です。「機」が訪れた時に、それを逃さない力を蓄えておきましょう。
浄土宗カレンダー 6月の言葉
「立ち止まってみよう」 Stop, look, and see deeply.